石垣市の中心市街地にある新栄公園の南西の角にある交差点を渡ったところに中華料理店「蓬莱閣」はあります。だいぶ以前からここに立っている建物の上階はアパートになっていて、1階には同じオーナーが経営する居酒屋「琉球の爺(おやじ)」が並んであります。
私たちのゲストルームから徒歩で数分のところにある蓬莱閣とその周辺は、まるで台湾のとあるストリートが移動してきたような風景で、辺りに漂うスパイス香といかにもそれっぽい店先の雰囲気は、まるで台湾の街角に立っているような錯覚を与えることでしょう。
石垣島は地理的にもすごく台湾に近い場所にあります。沖縄本島に行くよりも台湾の北部の都市ー台北や基隆ーに渡る方が断然近い。また歴史的にも密接な関係があります。石垣島の農業、中でも熱帯果樹の栽培技術は台湾からもたらされたものだし、人的交流も盛ん。漁業についても、同じ海域を漁場としていて、仲良くやっていなかければいけない関係です。
石垣島には、多くの台湾ルーツの方々も住んでいる。蓬莱閣や琉球の爺のオーナーである東郷氏もその一人。市内には、台湾から移り住んだ人々やその子孫などが、今は石垣市民として様々な職業に従事している。
政治的には、石垣市と台湾東部の宜蘭縣(ギランケン)にある蘇襖鎮(スオウチン)という町は姉妹都市関係にあり、東部の大きな港である花蓮港は石垣港と姉妹港の締結をしている。
レストランと居酒屋の話がだいぶそれましたが、日本最南端の都市・石垣市はそれほどまでに台湾との距離が近い場所であり、色濃い台湾文化が味わえる地でもあります。石垣島が好きで、かつ台湾が大好きという人にとって、きっと新たな味わいを見せてくれると思います。
琉球の爺は居酒屋だけれども、どことなく異国情緒を感じれる場所でもある。ここのおーナーは、石垣土産の定番「石垣の塩」の社長でもあるので、石垣の塩を使った塩にぎりは一度お試しあれ。
お店の正面から歩道周辺や、赤を基調とした店先の雰囲気は、まるで台湾の街角に空間移動したような気になります。